2007.04.03 Tuesday
国鳥の絶滅を放置する国
(以下は転載、リンクOKです。エッセイは非戦を選ぶ演劇人の会の総意ではなく、実行委員個人の責任において書かれています)
日本の国鳥はトキ(鴇、朱鷺)です。学名はニッポニア・ニッポン(Nipponia nippon)。明治になって乱獲され、昭和になって農薬の影響で餌が減少し、1981(昭和56)には絶滅危惧のため、野生種が人工飼育になり、まず、野生種が消え、2003(平成15)年に、最後のメスが、飛び上がった際に飼育室のゲージに頭をぶつけ頭部挫傷で死亡しました。そして現在は、中国産のトキの繁殖飼育に成功し、環境省は2008(平成20)年頃を目標に佐渡島内で野生復帰させる方針とのこと。(以下、参照)
http://www.wdic.org/w/SCI/鴇
最後のメスが死んだ時、ニュースを読んで「絶滅に賛成する人は、勿論、日本にほとんどいない(いても数十人程度)と思うのに、絶滅を全力で阻止しようとする人もまた、ほとんどいない(いても数十人程度)なんだろうな、、、」と思いました。国鳥ですら、そうなんだ、という事実が、やっぱり悲しかったです。(時あたかもイラク戦争泥沼化の初期の時期でしたし、、)
複合汚染、生物濃縮、循環系の危機。これはつまり人間自身の危機。
これらは足尾銅山鉱毒事件や水俣病(チッソの水銀放出)からずっと、繰り返し警告されていることですが、悲劇は繰り返され、甚大な被害が出るまで常に国は放置しています。
日本人の絶滅の最大の要因は、土壌と地下水・川・海の汚染、もしくは、地震による原発の臨界事故、この二つのどちらかだろうと私は考えています。(周辺諸国にも被害が及ぶこと、必至、、)
ドキュメンタリー映画「六ヶ所村ラプソディー」を見た時、20年位前の地元の反対のニュース映像を見て「あれ?これ、私知ってる」と記憶が当時に戻りました。それで「確か、あの頃、使用済み核燃料は、イギリスかフランスなどの核先進国に再処理をお願いしていて、大丈夫だとか推進派の人は言っていて、でも反対派の人は、核廃棄物を安全に処理するなんてどこの国でも無理で、何年か後に、これは日本に戻ってくる、と警告をしていたっけ、、」ということも思い出しました。
結局、たらい回しで、放置され、最後は「ただ単に、垂れ流す」という選択を日本の政治家はしたんだな、、と、大層、気が重くなりました。(以下、映画のブログ)
http://rokkasho.ameblo.jp/
以下は、「六ケ所再処理工場は安全性が不十分な上、不経済、不必要だとして操業中止」を求める最近のニュース。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070329104331.asp
以下は、昨年からずっとこの問題に取り組んでいる坂本龍一さんに桑原茂一さんがインタビューしたもの。(「その一 我々は社会を選択できます〜青森県六ヶ所村から日本を視る」と「その二 我々は社会を選択できます〜青森県六ヶ所村から日本を視る」を聴くことが出来ます)
http://portal.podcastjuice.jp/dirretrieval/feed_detail.cgi?categoryid=2&blog_id=3875&slisttart=9
以下は、坂本さんに賛同した人々が立ち上げた「ストップロッカショ.jp」のサイト。
http://stop-rokkasho.jp/index.php
日本の国防で、食糧自給率とエネルギー自給率を問題にしない人は、私は論外だと考えています。日本なんて、ミサイルを撃ち込むまでもなく、海上封鎖で一発でアウトです。原発は安倍さんや森さんが関係者で、自民党支持層でもまともな危機感を持っている人は、政策を批判しています。数十年に及ぶ原発推進の過程で、日本の漁業と農業は、悲惨な状況に追い込まれ、先祖から伝わる職業を国の政策のせいで失い、食うために仕方なく放射能の危険のある職場を選択するしかない状況に、日本の各地の人々は追い込まれつつあります。
核廃棄物は、海に垂れ流されたり、地震列島の地中に埋められたり、劣化ウラン弾の原料にされたりしています。
しかも、原発は風力発電などの自然エネルギーを使った発電と違って、石油だって必要とするし、首都圏へのなが〜い送電が理由で、効率もすっごく悪い。
日本の自立を自民党は阻んでいるのか?と想像したりもするのですが、単なる利権と無知と危機管理意識のなさが大半の理由だったりもするので、始末に悪いです、、。(生物濃縮という言葉を知っているのかどうかすら、不安、、)
昨年2/1のエッセイで、今まで賠償責任のあった土壌汚染に対して、「不動産の取引が活発化するから、銀行など受託者の責任を限定することで、例えば委託された土地に土壌汚染が見つかった場合でも、賠償責任は問われない」とする信託法改正要綱が発表されたことを書きました。これ、今、どうなってるんでしょう?
また、昨年1月にサーベラスが毎日を訴え、その後、それが「南青山再開発問題:国会質問の糸川議員に圧力」に繋がっているみたいで、「東京の土地問題」甘く考えない方がいいかもな、と、気を引き締めています。(以下、参照)
http://tomber.livedoor.biz/archives/50512042.html
http://tomber.livedoor.biz/archives/50966152.html
築地の豊洲移転の問題、続報がありました。これによると「移転先の豊洲地区の最大地権者である東京ガスが2000年6月時点で土壌汚染の可能性などを指摘、都に対して「移転は基本的に受け入れ難い」との質問書を提出していた」そうです、、。
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007033024.html
また、以下の都知事の一連の発言が事実だとすると、背後にある根も深いのかもしれないと考えられます、、、。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-03-30/2007033001_03_0.html
いずれにしろ、4/8の選挙で、都知事に選ばれた方は、今後大変です。都民もその他の日本人も、様々な激励・提案・批判を続けないと、簡単には勝てないだろうと思います。
他にも沖縄戦の自決をめぐる教科書表記や、それとも繋がる総務省の電波法規制強化の問題や、イラク特措法の2年延長閣議決定や、沖縄密約(那覇空港も日本が費用負担を密約、、)のこと、米軍再編法案の問題や、教育関連三法案の問題点(教員免許を十年ごとの研修で更新させる教員免許法改定案、「国と郷土を愛する態度」などを義務教育目標に明記した学校教育法改定案、教育委員会に文部科学相の指示権を新設する地方教育行政法改定案)や、会社員の厚生年金と公務員らの共済年金を一元化するとなんでかしらん「会社員が公務員の年金負担をすることになっちゃう」問題など、書きたいことが色々あるのですが、長くなり過ぎたので、国民投票法案のことだけ最後にちょっと触れます。
自民党の修正案が出ました。(以下、参照)
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/c/0835052a782a4b113efbd08862560270
民主党も修正案を9日に出すそうです。(鳩山さんの発言を見る限り、最低投票率の規定や、もともと民主党が反対していた教員や公務員の国民投票運動の禁止規定も、どこまでがんばってくれるのか、不安です。民主党支持層がどれだけ民主党にはたらきかけてくれるかがポイントでしょうか)
でも、なんで与党は、裁判官、検察官、公安委員会の委員、警察官は国民投票運動の禁止対象から除外したのに、教員と公務員ばっかり目の仇にするのでしょう?ものすごーく嫌われている自信があるからなのでしょうか?
4/5に東京で公聴会が開かれます。
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2007/04/03-1230.html
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kenpou.htm
ちょっと素朴な疑問なんですが、この公聴会の議題(というか、上記HPによると問題)は、修正前の法律案について、なんでしょうか?与党の修正案や、9日に出される民主党の修正案について一般国民が何かを言う機会って、与えられず、安倍さんと中川さんは、すぐ強行採決しちゃう方針なのでしょうか?
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070401182700/20070402M10.020.html
え〜っと、国民への衆知徹底のため、一定の期間が必要とか、そういう「美しさ」は、もう、まったくなしなんでしょうか?与党が呼んだ参考人もみんな「時間をかけた慎重な審議を」と言ってましたが、それすら聞く耳ないほど、余裕がないって、どういう内閣なんでしょう?
つらい国です、まったく。
くまがいマキ
(以下は転載、リンクOKです。エッセイは非戦を選ぶ演劇人の会の総意ではなく、実行委員個人の責任において書かれています)
日本の国鳥はトキ(鴇、朱鷺)です。学名はニッポニア・ニッポン(Nipponia nippon)。明治になって乱獲され、昭和になって農薬の影響で餌が減少し、1981(昭和56)には絶滅危惧のため、野生種が人工飼育になり、まず、野生種が消え、2003(平成15)年に、最後のメスが、飛び上がった際に飼育室のゲージに頭をぶつけ頭部挫傷で死亡しました。そして現在は、中国産のトキの繁殖飼育に成功し、環境省は2008(平成20)年頃を目標に佐渡島内で野生復帰させる方針とのこと。(以下、参照)
http://www.wdic.org/w/SCI/鴇
最後のメスが死んだ時、ニュースを読んで「絶滅に賛成する人は、勿論、日本にほとんどいない(いても数十人程度)と思うのに、絶滅を全力で阻止しようとする人もまた、ほとんどいない(いても数十人程度)なんだろうな、、、」と思いました。国鳥ですら、そうなんだ、という事実が、やっぱり悲しかったです。(時あたかもイラク戦争泥沼化の初期の時期でしたし、、)
複合汚染、生物濃縮、循環系の危機。これはつまり人間自身の危機。
これらは足尾銅山鉱毒事件や水俣病(チッソの水銀放出)からずっと、繰り返し警告されていることですが、悲劇は繰り返され、甚大な被害が出るまで常に国は放置しています。
日本人の絶滅の最大の要因は、土壌と地下水・川・海の汚染、もしくは、地震による原発の臨界事故、この二つのどちらかだろうと私は考えています。(周辺諸国にも被害が及ぶこと、必至、、)
ドキュメンタリー映画「六ヶ所村ラプソディー」を見た時、20年位前の地元の反対のニュース映像を見て「あれ?これ、私知ってる」と記憶が当時に戻りました。それで「確か、あの頃、使用済み核燃料は、イギリスかフランスなどの核先進国に再処理をお願いしていて、大丈夫だとか推進派の人は言っていて、でも反対派の人は、核廃棄物を安全に処理するなんてどこの国でも無理で、何年か後に、これは日本に戻ってくる、と警告をしていたっけ、、」ということも思い出しました。
結局、たらい回しで、放置され、最後は「ただ単に、垂れ流す」という選択を日本の政治家はしたんだな、、と、大層、気が重くなりました。(以下、映画のブログ)
http://rokkasho.ameblo.jp/
以下は、「六ケ所再処理工場は安全性が不十分な上、不経済、不必要だとして操業中止」を求める最近のニュース。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070329104331.asp
以下は、昨年からずっとこの問題に取り組んでいる坂本龍一さんに桑原茂一さんがインタビューしたもの。(「その一 我々は社会を選択できます〜青森県六ヶ所村から日本を視る」と「その二 我々は社会を選択できます〜青森県六ヶ所村から日本を視る」を聴くことが出来ます)
http://portal.podcastjuice.jp/dirretrieval/feed_detail.cgi?categoryid=2&blog_id=3875&slisttart=9
以下は、坂本さんに賛同した人々が立ち上げた「ストップロッカショ.jp」のサイト。
http://stop-rokkasho.jp/index.php
日本の国防で、食糧自給率とエネルギー自給率を問題にしない人は、私は論外だと考えています。日本なんて、ミサイルを撃ち込むまでもなく、海上封鎖で一発でアウトです。原発は安倍さんや森さんが関係者で、自民党支持層でもまともな危機感を持っている人は、政策を批判しています。数十年に及ぶ原発推進の過程で、日本の漁業と農業は、悲惨な状況に追い込まれ、先祖から伝わる職業を国の政策のせいで失い、食うために仕方なく放射能の危険のある職場を選択するしかない状況に、日本の各地の人々は追い込まれつつあります。
核廃棄物は、海に垂れ流されたり、地震列島の地中に埋められたり、劣化ウラン弾の原料にされたりしています。
しかも、原発は風力発電などの自然エネルギーを使った発電と違って、石油だって必要とするし、首都圏へのなが〜い送電が理由で、効率もすっごく悪い。
日本の自立を自民党は阻んでいるのか?と想像したりもするのですが、単なる利権と無知と危機管理意識のなさが大半の理由だったりもするので、始末に悪いです、、。(生物濃縮という言葉を知っているのかどうかすら、不安、、)
昨年2/1のエッセイで、今まで賠償責任のあった土壌汚染に対して、「不動産の取引が活発化するから、銀行など受託者の責任を限定することで、例えば委託された土地に土壌汚染が見つかった場合でも、賠償責任は問われない」とする信託法改正要綱が発表されたことを書きました。これ、今、どうなってるんでしょう?
また、昨年1月にサーベラスが毎日を訴え、その後、それが「南青山再開発問題:国会質問の糸川議員に圧力」に繋がっているみたいで、「東京の土地問題」甘く考えない方がいいかもな、と、気を引き締めています。(以下、参照)
http://tomber.livedoor.biz/archives/50512042.html
http://tomber.livedoor.biz/archives/50966152.html
築地の豊洲移転の問題、続報がありました。これによると「移転先の豊洲地区の最大地権者である東京ガスが2000年6月時点で土壌汚染の可能性などを指摘、都に対して「移転は基本的に受け入れ難い」との質問書を提出していた」そうです、、。
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007033024.html
また、以下の都知事の一連の発言が事実だとすると、背後にある根も深いのかもしれないと考えられます、、、。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-03-30/2007033001_03_0.html
いずれにしろ、4/8の選挙で、都知事に選ばれた方は、今後大変です。都民もその他の日本人も、様々な激励・提案・批判を続けないと、簡単には勝てないだろうと思います。
他にも沖縄戦の自決をめぐる教科書表記や、それとも繋がる総務省の電波法規制強化の問題や、イラク特措法の2年延長閣議決定や、沖縄密約(那覇空港も日本が費用負担を密約、、)のこと、米軍再編法案の問題や、教育関連三法案の問題点(教員免許を十年ごとの研修で更新させる教員免許法改定案、「国と郷土を愛する態度」などを義務教育目標に明記した学校教育法改定案、教育委員会に文部科学相の指示権を新設する地方教育行政法改定案)や、会社員の厚生年金と公務員らの共済年金を一元化するとなんでかしらん「会社員が公務員の年金負担をすることになっちゃう」問題など、書きたいことが色々あるのですが、長くなり過ぎたので、国民投票法案のことだけ最後にちょっと触れます。
自民党の修正案が出ました。(以下、参照)
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/c/0835052a782a4b113efbd08862560270
民主党も修正案を9日に出すそうです。(鳩山さんの発言を見る限り、最低投票率の規定や、もともと民主党が反対していた教員や公務員の国民投票運動の禁止規定も、どこまでがんばってくれるのか、不安です。民主党支持層がどれだけ民主党にはたらきかけてくれるかがポイントでしょうか)
でも、なんで与党は、裁判官、検察官、公安委員会の委員、警察官は国民投票運動の禁止対象から除外したのに、教員と公務員ばっかり目の仇にするのでしょう?ものすごーく嫌われている自信があるからなのでしょうか?
4/5に東京で公聴会が開かれます。
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2007/04/03-1230.html
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kenpou.htm
ちょっと素朴な疑問なんですが、この公聴会の議題(というか、上記HPによると問題)は、修正前の法律案について、なんでしょうか?与党の修正案や、9日に出される民主党の修正案について一般国民が何かを言う機会って、与えられず、安倍さんと中川さんは、すぐ強行採決しちゃう方針なのでしょうか?
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070401182700/20070402M10.020.html
え〜っと、国民への衆知徹底のため、一定の期間が必要とか、そういう「美しさ」は、もう、まったくなしなんでしょうか?与党が呼んだ参考人もみんな「時間をかけた慎重な審議を」と言ってましたが、それすら聞く耳ないほど、余裕がないって、どういう内閣なんでしょう?
つらい国です、まったく。
くまがいマキ